
5月ごろから目のかゆみと、くしゃみがでるんだけど
いま飛んでいる花粉はある?
スギやヒノキの飛散の時期が終わったのに、5月〜6月にかけて目のかゆみ、鼻水などのアレルギー症状はでていませんか?
その症状、「イネ科植物」が原因の可能性があります。
6月に飛散する花粉の種類


イネ科の植物
種類:カモガヤ
ハルガヤ
ネズミホソムギ
オオワガエリなど
特徴:飛散時期は4~8月ごろ
5月中旬~6月下旬にピークを迎える
飛散時間帯は、早朝に飛ぶ
ピークは午前8時〜10時
症状:スギ・ヒノキ花粉症状と類似
(透明な鼻水、目のかゆみや充血など)
対策:マスク
ゴーグル
空気清浄機
室内で洗濯物を干すなど


イネ科の植物にはお米や麦なども含まれますが、お米や麦などの花粉は花粉症を引き起こにくいです。
カモガヤ、ハルガヤ、ネズミホソムギ、オオワガエリなどのイネ科の植物は、雑草として日本全国に広がっており、寒さに強く乾いた土地でも繁殖するほど強い生命力を持っています。
とはいえ、イネ科植物の影響は田舎だけと思っていませんか?
近年、都会の緑地化で雑草であるイネ科植物に触れる機会が増えてきています。
また、コンクリートなどの整備により、一度落ちた花粉が風で舞い上がり都市部に花粉症患者が増加しています。
イネ科植物の種類や特徴を知って、対策していきましょう。
イネ科植物の花粉症対策
早めの対策で悪化を予防していこう
特に6月は梅雨明け後の気温上昇により花粉の飛散が増加するため注意が必要です。
飛散のピークを迎える前に、かかりつけ医に相談することで症状の悪化が防げます。
4~5月からの早期治療により飛散時期でも快適に過ごせるでしょう。
複合的な対策も必要
梅雨時期はダニが発生しやすい時期であり、イネ花粉以外にも対策が必要です。
室内外でのアレルゲンを徹底的に排除していきましょう。
➀空気清浄機や除湿器の使用
②布団乾燥機+掃除機の活用
③ホコリがアレルゲンになるので、自動掃除機もおすすめ
④乾太くんなどの衣類乾燥機もおすすめ
生活習慣の見直しをしていこう
イネ科の植物にアレルギーがある方はもちろん。
今、症状がない方にも是非してほしい対策になります。
なぜなら、花粉が体内に入ってもすぐ花粉症にはなりません。
数年間にわたり花粉を浴び続けると、花粉に対するアレルギー症状が現れてきます。
症状が出てくる時期は人によって閾値が違うため、個人差があります。
今、症状がないから安心ではなく、今後発症させないためにも対策が必要になってきます。
以下の項目を参考にしながら、 生活習慣の見直しをしてみましょう。
➀花粉の付きにくい服装を選ぶ
②メガネ、花粉用ゴーグル、マスク、帽子を着用
③洗濯物は室内干しへ
④洗濯・掃除をこまめに行う
⑤帰宅時は、玄関前で花粉を払い落す
⑥マット類は花粉が溜まりやすいので、洗濯や掃除機をかける
⑦うがい・手洗い・洗顔・鼻うがいをする
⑧睡眠と栄養バランスのとれた食事で免疫力を高める
早めに医療機関を受診しましょう


我慢せず、症状がひどい場合には医療機関を受診しましょう。
耳鼻咽喉科やアレルギー専門医による診断や治療により効果的に症状を改善できます。
症状緩和のための対処療法として、抗ヒスタミン薬(アレルギー剤)や点眼、点鼻薬などを処方します。
症状がひどくなるほど完治までの経過が長引き手術を勧められることもありますので、早期治療をおすすめします。
根治的な治療である舌下免疫療法については、医療機関へ相談するとよいでしょう。
花粉症の原因が分からない場合は、アレルギー検査がおすすめ
毎年同じ時期に鼻水やくしゃみがで出るけど原因はわからない方は、一度アレルギー検査をしてみるとよいでしょう。
アレルギー検査は、耳鼻咽喉科やアレルギー専門医の他、皮膚科、眼科、小児科、近くの内科などでも受けられます。
費用は保険適応で平均すると約5,000円ほどかかります。
アレルギーが出やすい植物や動物、モノ、食べ物をセットにして調べてくれる病院もありますので、事前に尋ねてみるとよいでしょう。
特定の植物が分かれば、早めの対策をすることができます。
花粉の時期を知って、快適に過ごしていきましょう。
【参考文献】
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000021727.pdf
国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所
https://mikawanoyasou.org/data/kamogaya.htm
三河の植物観察
http://shinden-east-ent.dreamblog.jp/ARCHIVE/201804/index.html
しんでん東耳鼻咽喉科
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/dl/ippan2.pdf
花粉症 的確な花粉症の治療のために